英インペリアル・カレッジ・ロンドンでマラリアの病原体、マラリア原虫の研究に取り組むジェイク・バーム教授は最近、息子と娘が通う小学校で科学教室の講師を務め、通常の医薬品と自然薬の違いを説明した。
授業の一環として取り組んだのが、各家庭に伝わるスープが病気に効くのかどうか、科学的に検証してみようというプロジェクトだ。
この学校には欧州各国のほか中東、北アフリカ系などさまざまな家庭の子どもが通っている。児童が持ち寄った60種類のスープもバラエティに富んでいた。
バーム教授は児童らとともに、56種類のスープから上澄みを取ることに成功。これを大学の実験室に持ち帰り、マラリア原虫にどう作用するかを調べた。
すると驚くべきことに、5種類のスープがマラリア原虫の血液中での増殖を約50%抑え、このうち2種類には既存の抗マラリア薬と同等の効果がみられた。さらに4種類のスープは、マラリア原虫の雄の発育を約50%抑えることが分かったという。
バーム教授によると、特に大きな効果がみられた種類のひとつは、発酵させたキャベツをベースにした野菜スープだった。「キムチのような発酵野菜に何か秘密があるのかもしれない」と、同教授は指摘する。
スープ・プロジェクトの成果は英医学誌BMJに報告された。
バーム教授によれば、世界のマラリア対策は過去20年ほどの間に大きく進歩したが、現在は薬剤耐性マラリアの出現という壁に直面している。
今回のプロジェクトのように自然薬の研究にも期待が寄せられるが、複雑な構造を持つ植物の分子を人工的に合成したり、天然物由来の薬を大量に生産したりするには、まだ多くの課題を乗り越える必要があるという。
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Source: ダイエット速報@2ちゃんねる
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