海外旅行から帰ってきた後、財布の中に残った外貨の使い道に困っていませんか。引き出しの奥から昔の旅行の残りが出てきて、外国のお金を日本円に換えたいと考える人も多いでしょう。
外国のお金を日本円にする方法はいくつかありますが、お札とコインで対応が全く異なります。知らずに銀行へ行くと、両替を断られて無駄足になってしまうかもしれません。この記事では、手元の外貨を無駄なく処理する具体的な手順を解説します。
外国のお金を日本円に両替する前の確認事項とは?
両替所へ向かう前に、手元の外貨の種類と現在のルールを確認しておく必要があります。昔の常識のまま行動すると、思わぬ手間がかかってしまいます。ここでは、両替の基本となる3つのポイントを解説します。
紙幣は両替できるが硬貨(コイン)は原則両替できない理由とは?
外国のお金を日本円にする際、紙幣は両替できますが硬貨は原則として両替できません。これは、硬貨が紙幣に比べて重く、輸送コストが非常に高くつくためです。
両替所や銀行は、集めた外貨を本国へ送り返す必要があります。硬貨は金額に対して重量がありすぎるため、ビジネスとして成り立ちません。そのため、硬貨の買取は最初から断られてしまいます。
メガバンクの窓口では外貨両替の取り扱いが縮小している
ひと昔前は、駅前の銀行窓口に行けば簡単に外貨両替ができました。しかし現在は、メガバンクを中心に窓口での外貨両替業務が大幅に縮小しています。
マネーロンダリング対策の強化や、業務効率化が主な理由です。現在では一部の限られた店舗や、系列の両替専門店に業務が移行しています。近所の銀行に飛び込んでも対応してもらえないことが多いので注意してください。
両替レートと手数料の仕組みを理解しておく
外貨を日本円にする時は、その日の為替レートが適用されます。しかし、ニュースで見る為替レートでそのまま計算されるわけではありません。お店が設定した手数料が上乗せされた独自のレートで取引されます。
例えば、ニュースで1ドル150円と言っていても、両替所では1ドル147円で買い取られるイメージです。この差額がお店の利益(手数料)になる仕組みを理解しておきましょう。
外国の紙幣を日本円に両替する4つの方法
手元にあるのが紙幣であれば、いくつかの場所で日本円に換えることができます。自分の生活圏や、両替したい金額に合わせて最適な場所を選びましょう。ここでは、代表的な4つの方法を紹介します。
1. 空港や市中にある外貨両替専門店を利用する
最も確実なのは、トラベレックスなどの外貨両替専門店を利用することです。国際空港の出発・到着ロビーや、主要駅の近くの商業施設などに店舗を構えています。
専門店だけあって、取り扱っている通貨の種類が非常に豊富です。マイナーな国の紙幣でも買い取ってもらえる可能性が高いため、旅行の帰りに空港でそのまま立ち寄るのがスムーズです。
2. 金券ショップやチケットショップで両替する
街中にある大黒屋などの金券ショップでも、外貨両替を行っています。新幹線のチケットや商品券を売っているお店の看板に「外貨両替」と書かれているのを見たことがあるかもしれません。
金券ショップの最大のメリットは、銀行や空港の専門店よりもレートが良い傾向にあることです。少しでもお得に日本円にしたい場合は、近くの金券ショップのレートを比較してみる価値があります。
3. 外貨両替に対応している銀行の店舗やATMを利用する
窓口での取り扱いは減っていますが、外貨両替専用のATMを設置している銀行もあります。機械に紙幣を入れるだけで、その日のレートで計算された日本円が出てきます。
人と対面せずに手続きできるため、自分のペースでサクッと両替したい人に向いています。ただし、対応している通貨は米ドルやユーロなど主要なものに限られることが多いです。
4. 自宅から郵送できる外貨宅配買取サービスを利用する
近くに両替所がない場合は、インターネットで申し込める外貨宅配買取サービスが便利です。ウェブサイトで申し込みをした後、指定された住所へ外貨を郵送します。
お店に到着して査定が終わると、指定した銀行口座に日本円が振り込まれます。送料や振込手数料がかかる場合があるため、ある程度まとまった金額を両替する時に利用するのがおすすめです。
両替できない外国の硬貨(コイン)を処理する方法とは?
紙幣は両替できても、ジャラジャラと余った硬貨はどうすればいいのでしょうか。そのまま引き出しの奥に眠らせておくのはもったいないです。ここでは、厄介な外国の硬貨を有効活用する3つの方法を解説します。
ポケットチェンジを使って電子マネーやギフト券に交換する
外国の硬貨を処理するのに最も便利なのが「ポケットチェンジ」という専用端末です。空港や主要駅、一部のスーパーなどに設置されている緑色の機械です。
余った硬貨や紙幣を機械に投入すると、Suicaなどの交通系ICカードや、Amazonギフト券などの電子マネーにチャージできます。現金にはなりませんが、日常の買い物ですぐに使えるため非常に実用的です。
日本ユニセフ協会の「外国コイン募金」に寄付する
少額の硬貨であれば、寄付をして社会貢献に役立てるのも素晴らしい選択です。日本ユニセフ協会は「外国コイン募金」という活動を行っています。
主要な国際空港の税関検査場などに、専用の募金箱が設置されています。空港で募金箱を見つけられなかった場合は、郵送や宅配便でユニセフに直接送ることも可能です。
次回の海外旅行のために保管しておく
無理に処理しようとせず、次の旅行のために取っておくのも1つの手です。特に米ドルやユーロなど、行く機会が多い国の通貨であれば保管しておく価値があります。
次回の旅行の際、空港に到着してすぐの飲み物代やチップとして重宝します。種類ごとに小さなジップロックなどに分けて保管しておくと、次に使う時に便利です。
外国のお金を日本円にする際の手数料を安く抑えるコツ
せっかく両替するなら、少しでも多くの日本円を受け取りたいですよね。両替する場所やタイミングを工夫するだけで、手元に残る金額は変わってきます。ここでは、手数料の負担を減らす3つのコツを解説します。
空港よりも市中の金券ショップや両替所を利用する
空港にある両替所は、場所代や人件費が高いため、レートがあまり良くない傾向にあります。帰国してすぐに現金が必要でなければ、空港での両替は避けた方が無難です。
街中にある金券ショップや外貨両替専門店の方が、競争が激しいためレートが良いことが多いです。複数の店舗が密集しているエリアに行けば、よりお得なお店を見つけやすくなります。
円安のタイミングを狙って両替する
外貨を日本円にする場合、為替相場が「円安」の時に両替すると受け取れる金額が増えます。例えば、1ドル100円の時よりも、1ドル150円の時に両替した方が50円多くもらえます。
急ぎでなければ、為替ニュースをチェックして円安に振れたタイミングを狙うのが賢い方法です。特に金額が大きい場合は、数円のレートの違いが大きな差になります。
まとまった金額を一度に両替して手数料の割合を下げる
宅配買取サービスなどを利用する場合、送料や振込手数料が固定でかかることがあります。少額を何度も両替すると、その都度手数料が引かれて損をしてしまいます。
家族の分も合わせたり、何度かの旅行で余った外貨をまとめて一度に両替するのがおすすめです。一度の取引額を大きくすることで、手数料の割合を相対的に下げることができます。
古い外国のお金や破れた紙幣は日本円にできる?
大掃除の時に、何十年も前の外国のお金が出てくることがあります。また、旅行中にうっかり破ってしまった紙幣を持っている人もいるでしょう。ここでは、状態の悪い紙幣や古いお金の取り扱いについて解説します。
現在流通していない旧紙幣は両替を断られることが多い
デザインが新しくなり、すでにその国で流通が停止している旧紙幣は、日本の両替所や金券ショップでは買い取ってもらえません。お店側も本国で換金できないからです。
現地の銀行に直接持ち込めば交換できることもありますが、日本国内で処理するのは非常に困難です。旧紙幣は両替の対象外になるということを覚えておきましょう。
汚れや破れがひどい紙幣は買取不可になる理由とは?
現在流通している紙幣であっても、状態が悪いと両替を断られます。大きく破れてテープで補修してあるものや、落書きがあるもの、極端に汚れているものが該当します。
両替所は機械で紙幣の真贋を判定するため、状態が悪いと機械が読み取れず、偽札のリスクを排除できないからです。外国の紙幣は日本の紙幣以上に丁寧に扱う必要があります。
価値のある古銭であれば古銭買取業者に査定を依頼する
両替所で断られた古い外国のお金でも、捨てるのは少し待ってください。歴史的に価値のあるアンティークコインや旧紙幣であれば、古銭買取業者で値段がつく可能性があります。
特に、発行枚数が少ない記念硬貨や、状態の良い古い紙幣はコレクターの間で需要があります。両替ではなく「買取」という視点で、専門の業者に査定を依頼してみましょう。
外国のお金を日本円にする際のよくある質問(FAQ)
外貨両替について、多くの人が疑問に感じるポイントをQ&A形式でまとめました。対応している通貨の種類や、手続きに必要な持ち物など、事前に知っておきたい情報を簡潔に解説します。
どこの国の通貨でも日本円に両替できますか?
米ドルやユーロ、韓国ウォンなどの主要な通貨であれば、ほとんどの両替所や金券ショップで対応しています。
しかし、流通量が少ないマイナーな国の通貨は、取り扱っていない店舗が多いです。マイナー通貨を両替したい場合は、事前にトラベレックスなどの大型専門店のウェブサイトで取扱通貨一覧を確認してください。
両替する時に身分証明書は必要ですか?
両替する金額によって、身分証明書の提示が求められます。マネーロンダリングやテロ資金供与を防ぐための法律に基づいた措置です。
一般的に、10万円や20万円を超える高額な両替を行う場合は、運転免許証やマイナンバーカードなどの提示が必要です。店舗によって基準額が異なるため、念のため持参しておくと安心です。
銀行と両替所ではどちらがレートが良いですか?
一般的には、銀行よりも街の金券ショップや外貨両替専門店の方がレートが良い傾向にあります。
銀行は信頼性が高い反面、手数料が高めに設定されていることが多いです。少しでもお得に両替したい場合は、複数の金券ショップの店頭に掲示されているレート表を見比べてみてください。
まとめ
外国のお金を日本円にする際、紙幣は両替所や金券ショップで簡単に換金できますが、硬貨は原則として買い取ってもらえません。この違いを知っておくだけで、無駄な手間を省くことができます。紙幣はレートの良い街の金券ショップを利用し、硬貨はポケットチェンジで電子マネーにするか、ユニセフの募金箱へ寄付するのが賢い処理方法です。
引き出しの中に眠っている外貨があるなら、まずは紙幣と硬貨に分けてみましょう。そして、紙幣が現在も流通しているものか、破れや汚れがないかを確認してください。状態が良ければ、次のお出かけのついでに金券ショップや専用端末へ立ち寄り、スッキリと整理してしまいましょう。
参考文献リスト
- 外国コイン募金 – 日本ユニセフ協会
- Pocket Change(ポケットチェンジ) – 株式会社ポケットチェンジ
- 外貨両替 – トラベレックスジャパン


