持ち家や車はあるのに、手元の現金が足りない。そんなとき、担保でお金を借りる方法が選択肢になります。担保とは、返せなくなったときに手放す資産のことです。この資産を差し出すことで、無担保よりまとまった金額を借りやすくなります。
ただし、担保でお金を借りる仕組みは、担保の種類ごとに大きく変わります。金利も、借りられる額も、背負うリスクも違います。この記事では、不動産・車・保険などを種類別に整理します。読み終えるころには、自分に合った借り方を選ぶ材料がそろっているはずです。
担保でお金を借りるとは?基本の仕組み
担保でお金を借りると聞いても、中身は意外と知られていません。何を差し出すのか。返せないとどうなるのか。無担保ローンと、どこが違うのか。まずは土台となる3つの考え方を押さえます。ここが分かると、この先の話がすっと頭に入ってきます。
担保とは?返済できないと何が起きるのか
担保とは、お金を貸す側が「もしものとき」に備えて確保しておく資産です。借りた人が返せなくなった場合、貸し手はその資産を売って、貸したお金を回収します。つまり担保は、貸し手にとっての保険のような役割を持ちます。
返済が滞ると、担保は売却され、返済に充てられます。返せなければ、担保にした資産そのものを失う。これが担保の最大の特徴です。家や車を担保にすれば、最悪の場合は住む場所や移動手段を手放すことになります。借りる前に、この点だけは必ず理解しておきましょう。
担保ありローンと無担保ローンの違いとは?
世の中のローンは、大きく2種類に分かれます。担保を差し出す「有担保ローン」と、差し出さない「無担保ローン」です。カードローンや一般的なフリーローンは、後者の無担保ローンにあたります。
両者は、借りやすさと条件が逆の関係にあります。下の表で整理します。
| 比較項目 | 有担保ローン | 無担保ローン |
|---|---|---|
| 担保 | 必要 | 不要 |
| 金利 | 低めになりやすい | 高めになりやすい |
| 借入可能額 | 大きい | 小さい |
| 審査・手続き | 時間がかかる | 比較的早い |
| 返済できないとき | 担保を失う | 担保資産は守られる |
手早く少額を借りたいなら無担保、低金利でまとまった額を借りたいなら有担保。この使い分けが出発点になります。
担保があると金利が低くなる理由とは?
担保があると、なぜ金利が下がるのでしょうか。理由は、貸し手のリスクが小さくなるからです。返してもらえなくても、担保を売れば損失を抑えられます。貸し倒れの心配が減るぶん、利息という上乗せを安くできるのです。
無担保ローンは、この保険がありません。貸し手は回収できないリスクを金利に上乗せします。金利の差は、貸し手が背負うリスクの差。そう考えると、担保ローンの金利が低い理由が腑に落ちます。
担保にできるものにはどんな種類がある?
担保と聞くと、多くの人が不動産を思い浮かべます。でも、担保にできるものは家や土地だけではありません。価値があり、売ってお金に換えられる資産なら、担保の候補になります。ここでは代表的な3つの種類を見ていきます。
不動産(土地・建物)を担保にする
担保の王道が、不動産です。土地や建物は価値が安定していて、金額も大きくなります。そのため、貸し手も高く評価しやすい資産です。本人名義でなくても、配偶者や親が持つ不動産を担保にできる商品もあります。
不動産を担保にすると、数百万円から数億円まで、高額の借入が見込めます。事業資金から生活資金まで、使い道の幅も広いのが特徴です。後ほど、具体的な借り方をくわしく解説します。
自動車を担保にする
車も担保になります。普通車や軽自動車だけでなく、トラックやバイク、ボートを扱う業者もあります。査定された車の価値に応じて、借りられる額が決まる仕組みです。たとえば査定額が50万円なら、その範囲で融資を受けられます。
車を担保にする方法には、業者に車を預ける形と、手元に残す形があります。手元に残す「乗ったまま」の形には注意点が多いため、後の見出しで掘り下げます。動産は価値が変わりやすく、評価額は低めになりがちです。
生命保険・有価証券を担保にする
意外と知られていないのが、生命保険や有価証券を使う方法です。貯蓄性のある生命保険なら、解約せずにお金を借りられます。株式や債券などの有価証券も、担保として認められる場合があります。
これらの強みは、資産を手放さずに現金を用意できる点です。保険を解約せず、株を売らずに済みます。将来の保障や値上がりの可能性を残したまま、必要なお金だけを引き出せるわけです。
不動産を担保にお金を借りる方法とは?
不動産を担保にする方法は、1つではありません。借入の形や対象者によって、選ぶべき商品が変わります。ここでは、もっとも一般的な不動産担保ローンを中心に解説します。仕組み、借りられる額、住宅ローン中の扱い。気になる3点を順に見ていきます。
不動産担保ローンの仕組みと特徴
不動産担保ローンは、土地や建物を担保にして資金を借りる商品です。銀行やノンバンクが幅広く扱っています。資金の使い道が自由なものが多く、他社ローンのおまとめにも使えます。
金利のタイプは、変動金利型と固定金利型から選べる商品が一般的です。返済プランに合わせて選択できます。ただし、融資のときに事務手数料がかかる点は見落とせません。手数料は融資額の2.2%〜3.3%程度が目安で、登記費用や印紙税も別途必要です。
借りられる金額の目安はどのくらい?
借りられる額は、担保にする不動産の評価額がベースになります。評価額の満額が借りられるわけではありません。評価額に一定の掛け目をかけた範囲が、借入の上限になります。価格が下がるリスクを見込んで、貸し手が余裕を持たせるためです。
商品によっては、100万円以上から高額融資まで対応します。住宅ローンを返済中でも、担保の余力があれば借りられる場合があります。実際の上限は審査で決まるため、まずは仮審査で確認するのが近道です。
住宅ローン返済中でも担保にできる?
住宅ローンが残っている家でも、担保にできるケースがあります。ポイントは「担保余力」です。家の評価額から、住宅ローンの残りを引いた金額。この差額の範囲なら、追加で借りられる可能性があります。
たとえば評価額が3000万円で、住宅ローン残高が1000万円とします。この場合、差額の2000万円が担保余力の目安です。完済していなくても、余力があれば申し込める。これは覚えておきたいポイントです。
車を担保にお金を借りる方法とは?
車を担保にする方法は、不動産より手軽に見えます。でも、手軽さの裏にリスクが隠れている点に注意が必要です。仕組み、危険といわれる手法、似た制度との違い。この3点を整理すれば、安全な選び方が見えてきます。
車担保融資の仕組み
車担保融資は、所有する車を担保にして現金を借りる方法です。車の査定額をもとに、借りられる額が決まります。一般的なローンと違い、車両の価値が審査の大きな材料になります。
ただし、車があれば誰でも借りられるわけではありません。名義、車の状態、ローンの残債、収入や返済能力も確認されます。返済が遅れれば、担保の車は売却されて返済に回ります。仕組みを理解してから検討しましょう。
「車に乗ったまま融資」が危険といわれる理由とは?
「車に乗ったまま融資」は、車を預けずにお金を借りられる方法です。日常で車を使い続けられるため、便利に見えます。しかし、この手法には見えにくいリスクがあります。
多くの場合、車の所有権は業者に移ります。返済が滞れば、結局は車を手放すことになりかねません。違法ではなくてもトラブルの報告が多い手法です。一般的なローンより慎重になるべき、と考えておくのが安全です。
ディーラーローンの所有権留保との違い
車を買うときのディーラーローンにも、担保の仕組みがあります。これを「所有権留保」と呼びます。ローンを完済するまで、車の所有権は販売店や信販会社に残る形です。車検証の所有者欄には、業者の名前が記載されます。
所有権留保は、返済が滞れば車を回収できる仕組みです。そのぶん、銀行ローンより審査に通りやすい傾向があります。購入時の担保がディーラーローン、保有する車を担保にするのが車担保融資。目的がまったく違う点を押さえておきましょう。
生命保険や有価証券を担保にする方法とは?
不動産や車がなくても、担保にできる資産はあります。それが、生命保険と有価証券です。どちらも、資産を手放さずに現金を用意できる点が魅力です。契約者貸付、有価証券担保ローン、そして共通する利点を見ていきます。
契約者貸付とは?保険を解約せず借りる仕組み
契約者貸付は、加入している生命保険を使って借りる方法です。貯蓄性のある保険には、解約したときに戻るお金がたまっています。この解約返戻金の一定範囲を、借りられる仕組みです。
最大の利点は、保険を解約せずにお金を引き出せる点です。保障を続けたまま、必要な資金だけを用意できます。保険会社に申し込むため、手続きも比較的シンプルです。ただし、借りた額には利息がつく点は忘れないでください。
有価証券担保ローンの特徴
有価証券担保ローンは、株式や債券、投資信託などを担保にする方法です。証券会社や一部の金融機関が扱っています。保有している金融資産を、売らずに資金化できます。
この方法のポイントは、相場の影響を受けることです。担保にした証券の価値が下がると、追加の担保を求められる場合があります。値動きのある資産だからこそ、余裕を持った借入が大切になります。
解約・売却せずに資金を得られる利点
生命保険も有価証券も、共通する強みがあります。それは、資産を手放さずに済むことです。保険なら将来の保障を、証券なら値上がりの可能性を残せます。一時的な資金需要に向いた方法です。
下の表で、2つの方法を比べます。
| 比較項目 | 契約者貸付 | 有価証券担保ローン |
|---|---|---|
| 担保にするもの | 生命保険の解約返戻金 | 株式・債券・投資信託など |
| 申込先 | 保険会社 | 証券会社・金融機関 |
| 価値変動の影響 | 受けにくい | 受けやすい |
| 向いている場面 | 短期のつなぎ資金 | 保有資産を活かした借入 |
担保ローンの金利相場はどのくらい?
担保ローンを選ぶとき、誰もが気にするのが金利です。金利は、借りる相手や金利タイプで変わります。さらに、金利以外にかかる費用も無視できません。相場の考え方を知れば、総支払額を冷静に見積もれます。
銀行とノンバンクの金利差
不動産担保ローンの金利は、貸し手によって差が出ます。銀行系は低金利が魅力です。一方で、審査は厳しい傾向があります。ノンバンクは銀行より金利が高めですが、独自の基準で審査するため通りやすい場合があります。
つまり、低金利の銀行か、通りやすいノンバンクかという選択になります。銀行融資を断られた人が、ノンバンクで借りられるケースもあります。金利の低さと、審査の通りやすさは、しばしば逆の関係にあると覚えておきましょう。
固定金利と変動金利の選び方
金利のタイプは、固定金利と変動金利の2つです。固定金利は、借りたときの金利が返済中ずっと変わりません。毎月の返済額が一定なので、計画を立てやすいのが利点です。ただし、変動金利より高めに設定されがちです。
変動金利は、市場金利に合わせて定期的に見直されます。多くは半年ごとです。金利が下がれば利息も減ります。逆に上がれば負担が増えます。返済を見通したいなら固定、低い金利を狙うなら変動が基本の考え方です。
事務手数料など金利以外にかかる費用
担保ローンは、金利だけでお得さを判断できません。実は、それ以外の費用がかさみます。とくに不動産担保ローンは、手続きにお金がかかります。
主な費用を箇条書きで整理します。
- 事務手数料(融資額の2.2%〜3.3%程度が目安)
- 登記費用(抵当権の設定にかかる費用)
- 印紙税(契約書に貼る印紙の代金)
- 不動産の調査・評価にかかる実費
金利が低くても、初期費用で総額が膨らむことがあります。表面の金利だけでなく、費用を含めた総支払額で比べましょう。
担保でお金を借りる審査では何を見られる?
担保があるからといって、審査が素通りになるわけではありません。貸し手は、担保と人物の両面をチェックします。何を見られ、どのくらい時間がかかるのか。事前に知っておけば、準備もスムーズになります。
担保価値の評価ポイント
最初に評価されるのが、担保そのものの価値です。不動産なら、立地や築年数、土地の広さが見られます。車なら、車種や年式、走行距離、状態が査定されます。価値が高く、売りやすい資産ほど評価は上がります。
ここで意識したいのが、評価額と借入額の差です。貸し手は、価格が下がるリスクを見込みます。そのため、評価額の満額は借りられないのが一般的です。掛け目を引いた金額が、借入の上限になります。
返済能力・収入の確認
担保だけでは、審査は通りません。貸し手は、返済できる人かどうかも確認します。安定した収入があるか。他に借入がないか。これまでの返済に問題がなかったか。こうした点が見られます。
担保はあくまで「もしものとき」の保険です。本筋は、毎月きちんと返せること。担保価値と返済能力、両方そろって初めて審査に通る。この前提を押さえておきましょう。
審査にかかる期間の目安
審査にかかる時間は、担保の種類で変わります。不動産担保ローンは、評価や登記の手続きがあるため、日数がかかります。仮審査で1日程度、融資実行まで数日かかる商品もあります。
車や保険を担保にする方法は、比較的早い傾向があります。急ぎの資金なら、手続きの早さも選ぶ基準になります。とはいえ、急ぐあまり条件を確認せずに契約するのは禁物です。
担保でお金を借りるメリットとは?
ここまでで、担保ローンの仕組みが見えてきました。では、無担保と比べて何が良いのでしょうか。メリットは大きく3つあります。借入額、金利、使い道。この3点が、担保ローンを選ぶ理由になります。
高額・長期で借りやすい
担保ローンの強みは、まず借りられる額の大きさです。価値のある資産を差し出すぶん、貸し手も大きな金額を出せます。不動産を担保にすれば、数千万円規模の借入も視野に入ります。
返済期間を長く取れる点も利点です。期間が長いほど、毎月の返済額は抑えられます。無担保では届かない金額を、無理のない返済で。これが担保ローンならではの魅力です。
無担保より低金利になりやすい
2つめのメリットは、金利の低さです。貸し手のリスクが小さいぶん、利息を抑えられます。同じ金額を借りるなら、無担保より総支払額が少なくなりやすいのです。
とくに高額・長期の借入では、金利の差が大きく効いてきます。わずかな金利差でも、長期では数十万円単位の違いになります。まとまった資金を借りるなら、低金利の効果は無視できません。
資金使途が自由な商品が多い
3つめは、使い道の自由さです。担保ローンには、資金の使い道を問わない商品が多くあります。事業資金、教育費、リフォーム、医療や介護の費用にも使えます。
複数の借入をまとめる、おまとめにも活用できます。用途を限定されにくいのが、担保ローンの便利な点です。ただし、商品によっては使い道に制限があります。申し込む前に、必ず条件を確認しましょう。
担保でお金を借りるデメリット・リスクとは?
良いことばかりではありません。担保ローンには、相応のリスクがあります。メリットを知ったいまだからこそ、デメリットも正面から見ておきましょう。資産、評価額、費用。3つの落とし穴を確認します。
返済できないと担保資産を失う
最大のリスクは、すでに触れたとおりです。返済できなければ、担保にした資産を失います。家を担保にすれば家を、車を担保にすれば車を手放すことになります。
これは生活の基盤を揺るがします。借りる前に、返せる範囲かを必ず見極める。無理な借入は、いちばん大切な資産を危険にさらします。返済計画は、余裕を持って組みましょう。
担保評価の下落で追加担保を求められる
2つめのリスクは、価値の変動です。不動産や有価証券は、価値が下がることがあります。担保の価値が下がると、貸し手から追加の担保を求められる場合があります。
たとえば、相場の悪化で担保価値が下がったとします。すると、貸した額に対して担保が足りなくなります。借りたあとも、担保の価値次第で条件が変わりうる。これは長期の借入ほど意識すべき点です。
諸費用や手続きの手間がかかる
3つめは、費用と手間です。とくに不動産担保ローンは、登記や評価に費用がかかります。手続きにも日数が必要です。少額をすぐ借りたい場面には向きません。
担保の種類によっては、定期的な再評価が行われます。借りるまでも、借りたあとも、手間とコストがかかる。手軽さを求めるなら、無担保ローンのほうが合うこともあります。
収入が少ない人や高齢者が担保で借りる方法とは?
一般のローンが難しい人にも、道はあります。とくに、持ち家のある高齢者が使える選択肢です。公的な制度と、民間のサービス。それぞれの中身と、使い分けの考え方を見ていきます。
公的制度「不動産担保型生活資金」とは?
不動産担保型生活資金は、国の制度の1つです。生活福祉資金貸付制度に位置づけられています。持ち家はあるが現金収入が少ない高齢者が、自宅を担保に生活費を借りられる仕組みです。
この制度は「公的なリバースモーゲージ」とも呼ばれます。資金は土地の評価額の70%程度、月30万円以内が目安です。利率は、年3%か長期プライムレートの低いほうが適用されます。窓口は、各都道府県の社会福祉協議会です。
対象になる世帯・条件とは?
利用には、いくつかの条件があります。対象は、原則として65歳以上で構成される高齢者・低所得世帯です。借入する人が単独で所有する、または配偶者と共有する不動産に住んでいることも要件です。
資金の使い道は、生活資金に限られます。連帯保証人が原則必要な点にも注意が必要です。3年ごとに不動産を再評価し、貸付を続けられるか判断されます。条件は細かいため、社会福祉協議会への相談から始めましょう。
民間リバースモーゲージとの使い分け
民間の金融機関も、リバースモーゲージを扱っています。自宅に住み続けながら、資金を借りられる点は公的制度と同じです。毎月の支払いは利息のみで、元本は契約終了時や死亡時に自宅を売って精算します。
両者の違いは、使い道と対象です。民間は、生活資金以外の用途を認める商品が多くあります。生活費なら公的制度、幅広い使い道なら民間。この軸で選ぶと分かりやすいでしょう。下の表で整理します。
| 比較項目 | 公的(不動産担保型生活資金) | 民間リバースモーゲージ |
|---|---|---|
| 申込先 | 社会福祉協議会 | 金融機関 |
| 主な対象 | 高齢・低所得世帯 | シニア世代 |
| 資金使途 | 生活資金に限定 | 自由な商品が多い |
| 連帯保証人 | 原則必要 | 商品による |
担保でお金を借りるときの注意点とは?
最後に、契約前のチェックポイントを押さえます。担保ローンは金額が大きく、影響も長く続きます。だからこそ、慎重さが欠かせません。業者選び、条件確認、家族への影響。この3つを確認しましょう。
違法・高リスクな業者を見分ける
まず大切なのが、業者選びです。登録を受けた正規の業者なら、車などを担保にした融資も法律上の問題はありません。問題は、登録のない業者や不透明な手法です。
「車に乗ったまま」など、便利さを強調する手法には注意が必要です。所有権が移る条件や、トラブルの報告がないかを確認しましょう。貸金業の登録があるかは、判断の大切な手がかりになります。
契約前に確認すべき条件
契約前には、条件を細かく確認します。金利だけでなく、事務手数料や登記費用も含めた総額を把握しましょう。返済期間、毎月の返済額、繰り上げ返済の可否もチェックします。
変動金利なら、見直しの頻度も確認します。借りたあとに「聞いていない」をなくすことが目的です。書面で残し、疑問はその場で質問する。これが後悔を防ぐ近道です。
家族・相続人への影響
担保ローンは、自分だけの問題では終わりません。とくに自宅を担保にする場合、家族や相続人に影響します。リバースモーゲージでは、契約者が亡くなったあと、自宅を売って返済するのが原則です。
つまり、相続人が自宅を相続できなくなる可能性があります。制度によっては、相続人の同意が利用の条件です。借りる前に、家族と十分に話し合う。これは数字以上に大切な準備です。
よくある質問(FAQ)
担保があれば無職でもお金を借りられる?
担保があっても、無職だと借りにくいのが実情です。多くの商品は、返済能力も審査します。収入がないと、毎月の返済が難しいと判断されやすいからです。
ただし、年金収入がある場合や、公的制度なら可能性があります。担保価値と返済原資、両方が見られると考えておきましょう。
担保にした不動産や車には使い続けられる?
不動産担保ローンやリバースモーゲージなら、自宅に住み続けられます。所有権を手放すわけではないためです。住みながら資金を借りられる点が、これらの商品の特徴です。
車は方法によって変わります。業者に預ける形では使えません。手元に残す形でも、所有権が移るとリスクが残ります。契約の形で扱いが変わるため、事前の確認が欠かせません。
担保の価値より多く借りることはできる?
原則として、担保の価値を超える借入はできません。貸し手は、評価額に掛け目をかけた範囲で貸します。価格が下がるリスクに備えるためです。
評価額の満額すら借りられないのが一般的です。借りられるのは、評価額より少ない金額と理解しておきましょう。
返済の途中で担保を売却できる?
返済の途中でも、担保を売却できる場合があります。ただし、売却で得たお金は、まず残りの返済に充てるのが原則です。担保には抵当権などが設定されているためです。
完済しなければ、自由に売れないこともあります。売却を考えるなら、まず貸し手に相談するのが正しい順序です。
担保ローンを断られるのはどんなケース?
断られる主な理由は2つです。担保の価値が低い場合と、返済能力が不足する場合です。築年数が古い不動産や、残債の多い車は評価が下がります。
過去の返済に問題があった場合も、審査に影響します。担保と人物、どちらかに不安があると通りにくい。両面の準備が大切です。
まとめ:担保の種類と自分の状況に合った借り方を選ぼう
担保でお金を借りる方法は、1つではありません。不動産、車、生命保険、有価証券。担保にできる資産ごとに、仕組みも金利もリスクも変わります。共通するのは、返せなければ資産を失うという一点です。だからこそ、借入額は返せる範囲に収めることが何より大切になります。低金利の銀行か、通りやすいノンバンクか。生活費なら公的制度、幅広い使い道なら民間。状況に合わせて選ぶ視点を持ちましょう。
なお、担保を使わずに資金を用意する道もあります。自宅を売って住み続けるリースバックや、自治体の給付・支援制度などです。借入はあくまで手段の1つにすぎません。まずは手元の資産を書き出し、いくら必要かを整理してみてください。そのうえで、気になる商品の仮審査や、社会福祉協議会への相談に進むのが、現実的な次の一歩になります。
参考文献
- 「生活福祉資金貸付制度」-厚生労働省
- 「不動産担保型生活資金」とは?─老後を豊かに過ごすために─リバースモーゲージという選択肢─-知るぽると(金融広報中央委員会)
- 「知っておきたい担保と保証の違い」-Biz LENDING(三菱UFJ銀行)
- 「スター不動産担保ローン(家を担保にお金を借りる)」-東京スター銀行
- 「不動産担保型生活資金」-神奈川県社会福祉協議会


