お金ない時はどうする?今日中にできる対処法と頼れる公的制度とは

お金ない時はどうする?今日中にできる対処法と頼れる公的制度とは マネーコラム

財布も口座も心細い。お金ない時は、焦りから判断を急ぎがちです。けれど順番を守れば、打てる手は思ったより多くあります。

この記事では、お金ない時に今日からできる現金の作り方を紹介します。支払いを待ってもらう連絡のしかた、緊急小口資金や住居確保給付金といった公的な支え、借りる前の判断基準も扱います。避けるべき危険な手口と相談窓口もまとめました。上から順に読めば、次の行動が決まります。

  1. お金ない時に最初に確認することとは?
    1. 手元の現金・口座残高・次の入金日はいくらか?
    2. いつまでにいくら必要なのか?
    3. 支払いの優先順位はどう決めるのか?
  2. 今日・明日中に現金を用意する方法とは?
    1. 不用品をリサイクルショップに持ち込むといくらになるのか?
    2. 日払い・単発の仕事は当日に受け取れるのか?
    3. ポイントや電子マネー残高は生活費に充てられるのか?
  3. 給料日までの数日をしのぐ方法とは?
    1. 食費を抑えて乗り切るには何を買えばよいのか?
    2. 給料の前払いは会社に頼めるのか?
    3. 家族や知人に借りる時に決めておくこととは?
  4. 支払いが間に合わない時に連絡すべき相手とは?
    1. 家賃が払えない時は管理会社に何を伝えるのか?
    2. 電気・ガス・水道・スマホ代は待ってもらえるのか?
    3. 税金・国民健康保険料・国民年金の猶予や免除とは?
  5. お金ない時に使える公的制度とは?
    1. 緊急小口資金とはどんな貸付なのか?
    2. 住居確保給付金で家賃は補助されるのか?
    3. 生活保護の申請をためらわなくてよい理由とは?
  6. 公的制度の相談先と手続きの流れとは?
    1. 自立相談支援機関とは何をしてくれる窓口なのか?
    2. 社会福祉協議会への相談で準備する書類とは?
    3. 申請から入金までにかかる日数の目安とは?
  7. お金を借りる選択をしてよい場合とは?
    1. 借りて解決するケースと解決しないケースの違いとは?
    2. カードローン・キャッシング・質屋の違いとは?
    3. 借りる前に返済総額を計算する方法とは?
  8. お金ない時にやってはいけないこととは?
    1. 先払い買取・後払い現金化が危険な理由とは?
    2. SNSの個人間融資や給与ファクタリングとは?
    3. クレジットカード現金化や高額報酬の誘いに応じてはいけない理由とは?
  9. 状況別に優先すべき行動とは?
    1. 学生でお金ない時に使える手段とは?
    2. 失業中・無職の場合に先に申請するものとは?
    3. 子育て世帯・ひとり親が確認すべき支援とは?
  10. 借金の返済でお金ない時の相談先とは?
    1. 債務整理とはどんな手続きなのか?
    2. 法テラスは無料で相談できるのか?
    3. 多重債務の相談を受け付ける公的窓口とは?
  11. 毎月お金ない状態になる原因とは?
    1. 固定費が収入に対して高すぎないか?
    2. リボ払い・後払い決済の残高を把握しているか?
    3. 収入そのものが不足している場合はどうするのか?
  12. 同じ状況を繰り返さない家計の整え方とは?
    1. 1か月の収支を書き出す手順とは?
    2. 見直しの効果が大きい固定費とは?
    3. 生活防衛資金はいくら貯めればよいのか?
  13. お金ない時によくある質問
    1. 審査なしで借りられるところはあるのか?
    2. 緊急小口資金の申請が通らないのはどんな場合か?
    3. 家族や職場に知られずに公的制度を利用できるのか?
    4. 食べるものが買えない時に頼れる場所はあるのか?
    5. お金の不安で眠れない時はどこに相談すればよいのか?
  14. まとめ
    1. 参考文献

お金ない時に最初に確認することとは?

お金ない時に最初にやるのは、稼ぐことでも借りることでもありません。状況を数字で見えるようにすることです。残高、必要額、期限の3点がわかると、選ぶ手段が変わります。紙でもスマホのメモでもかまいません。5分で終わる作業から始めましょう。

手元の現金・口座残高・次の入金日はいくらか?

まず、今あるお金をすべて数えます。財布の現金、銀行口座、電子マネーの残高、ポイントも対象です。合計すると、思っていたより残っている場合があります。

次に、入ってくるお金の日付を書きます。給料日、バイト代の振込日、手当の支給日などです。「あと何日、いくらでしのぐのか」がはっきりすると、不安の大きさが変わります。

いつまでにいくら必要なのか?

出ていくお金も同じように並べます。家賃、光熱費、スマホ代、カードの引き落とし、食費です。支払日と金額をセットで書くのがコツになります。

足りない金額を計算してみてください。不足が3,000円なのか、50,000円なのかで打つ手は別物です。不足額と期限の2つが、このあとの手段選びの物差しになります。

支払いの優先順位はどう決めるのか?

全部を期日どおりに払えないなら、順番を決めます。基本は、住まい、ライフライン、食費、通信、その他の順です。生活の土台に近いものから守ります。

家賃の滞納が続くと、住む場所を失うおそれがあります。電気やガスが止まると、自炊もできません。サブスクや趣味・レジャー費、後回しにできる買い物は、迷わず止めて大丈夫です。払えない支払いは放置せず、あとで紹介する方法で連絡を入れます。

今日・明日中に現金を用意する方法とは?

不足額と期限が見えたら、次は現金の用意です。今日や明日に間に合う手段は限られています。借入の前に試せるのは、物を売る、働く、眠っている残高を使うの3つです。入金までの日数は手段で差があります。先に全体を表で確認してください。

手段 入金までの目安 金額の目安 注意点
リサイクルショップに持ち込む 当日 数百円〜数万円 本人確認書類が必要
日払い・単発の仕事 当日〜数日 1日5,000〜10,000円前後 振込が後日になる求人もある
ポイント・電子マネー残高 当日 残高の分だけ 現金にせず支払いに充てる
フリマアプリ 数日〜1週間以上 品物による 売上の振込に日数がかかる

不用品をリサイクルショップに持ち込むといくらになるのか?

店舗に持ち込めば、その場で査定され、当日に現金を受け取れます。値がつきやすいのは、ゲーム機、スマホ、家電、ブランド品、工具などです。製造から5年以内の家電は買い取られやすい傾向があります。

一方で、ノーブランドの服や古い本は、1点数十円になることも珍しくありません。運転免許証などの本人確認書類がないと買い取ってもらえません。出かける前に、箱や付属品もそろえておくと査定額が上がりやすくなります。

日払い・単発の仕事は当日に受け取れるのか?

当日に手渡しで受け取れる仕事はあります。ただし数は多くありません。「日払い」と書かれていても、実際は翌日以降の振込という求人がよくあります。

応募前に見るのは受け取り方法と受け取り日です。「当日現金手渡し」「即日振込」と明記されているかを確認します。軽作業、イベント設営、配達などが探しやすい職種です。登録会が必要なサービスは、初回の勤務まで数日かかる点も頭に入れておきましょう。

ポイントや電子マネー残高は生活費に充てられるのか?

充てられます。貯まったままのポイントは、スーパーやドラッグストア、コンビニで食費や日用品の支払いに使えます。複数のサービスを合計すると数千円になる人もいます。

ポイントを無理に現金へ替える必要はありません。ポイントで払った分だけ、手元の現金が残ります。引き出しの小銭、使いかけの商品券、交通系カードの残高も同じ考え方で活用できます。

給料日までの数日をしのぐ方法とは?

入金日が決まっているなら、目標は「その日までもたせること」です。大きなお金を作る必要はありません。出費を絞り、受け取れるお金を前に寄せ、どうしても足りない分だけ身近な人を頼ります。数日から2週間ほどを想定した方法を見ていきます。

食費を抑えて乗り切るには何を買えばよいのか?

安くてお腹にたまる食材を軸にします。米、乾麺、食パン、卵、もやし、豆腐、納豆、鶏むね肉、冷凍野菜などです。1食200円前後に収めやすくなります。

買い物の前に、冷蔵庫と棚の在庫を確認してください。1日あたりの予算を決めて、その分だけ現金を持って出かけます。コンビニより、スーパーや業務用スーパーのほうが同じ金額で買える量は増えます。

給料の前払いは会社に頼めるのか?

頼める場合があります。労働基準法の第25条は、出産、病気、災害などの非常時に、給料日前でも賃金を払うよう会社に求めています。結婚や家族の死亡も対象に含まれます。

注意点が1つあります。受け取れるのは「すでに働いた分」だけです。これから働く分の前借りは、会社に応じる義務がありません。福利厚生として給与前払いサービスを入れている会社もあります。就業規則を確認するか、総務や上司に聞いてみてください。

家族や知人に借りる時に決めておくこととは?

決めておくのは、金額、返す日、返し方の3つです。あいまいなまま借りると、関係がこじれる原因になります。必要な額だけを、理由と一緒に正直に伝えます。

口約束で終わらせず、メッセージで記録を残しましょう。借りる側から形にすると、相手も安心します。

急なお願いでごめんなさい。
今月、○○の支払いが重なって生活費が15,000円足りません。
15,000円を貸してもらえないでしょうか。
○月25日の給料日に、全額を振り込みで返します。
難しければ遠慮なく断ってください。

支払いが間に合わない時に連絡すべき相手とは?

工夫しても期日に間に合わない支払いは出てきます。そこで効くのが、期日前の連絡です。黙って遅れるのと、先に相談するのとでは、相手の対応が変わります。連絡先と相談できる内容を表にまとめました。

支払い 連絡先 相談できる内容
家賃 管理会社・大家 支払日の延期、分割
電気・ガス・水道 各事業者、水道局 支払期日の延長、分割
スマホ代 携帯会社の窓口 支払期日の相談
住民税・国民健康保険料 市区町村の窓口 分納、減免、猶予
国民年金保険料 年金事務所・市区町村 免除、納付猶予
所得税などの国税 税務署 納税の猶予

家賃が払えない時は管理会社に何を伝えるのか?

伝えるのは、遅れる理由、払える日、払える金額です。期日より前に自分から連絡することが何より大切です。連絡のない滞納は、保証会社への請求や督促につながりやすくなります。

電話が苦手なら、メールや問い合わせフォームでもかまいません。次のような文面で十分に伝わります。

○○マンション○号室の○○です。
今月分の家賃について相談があり、連絡しました。
勤務日数が減り、期日の27日に全額を用意できません。
27日に30,000円、翌月10日に残りの35,000円をお支払いします。
この日程で対応いただけるか、お返事をいただけますか。

電気・ガス・水道・スマホ代は待ってもらえるのか?

期日を過ぎても、その日に止まるわけではありません。督促状が届き、記載された最終期限を過ぎると停止になります。止まる順は、スマホ、電気、ガス、水道となることが多いです。

各社の窓口に電話すると、期日の延長や分割に応じてもらえる場合があります。督促状に書かれた最終期限が実際の締め切りです。封筒を開けずに置いておくのがいちばん損になります。届いた書類は、その日のうちに中身を見てください。

税金・国民健康保険料・国民年金の猶予や免除とは?

役所や年金事務所への支払いには、正式な救済のしくみがあります。国民年金には、収入が少ない人向けの免除と納付猶予があります。国民健康保険料は、減免や分納の相談が可能です。住民税や国税にも、猶予の手続きが用意されています。

どれも、自分から申請しないと適用されません。放置すると延滞金がつき、やがて差し押さえの対象になります。窓口で「払う意思はあるが今は難しい」と伝えるところから始まります。失業や大幅な減収は、認められやすい理由の代表例です。

お金ない時に使える公的制度とは?

節約と連絡だけでは足りない時、次に見るのは民間のローンではなく公的な支えです。利子がないか、とても低い貸付があります。返さなくてよい給付もあります。以下は2026年9月時点の公表情報にもとづきます。金額や条件は自治体で違うため、窓口で確認してください。

制度 内容 返済 窓口
緊急小口資金 10万円以内の貸付 必要(無利子) 市区町村の社会福祉協議会
住居確保給付金 家賃相当額などの支給 不要 自立相談支援機関
生活保護 最低限の生活費の支給 不要 福祉事務所

緊急小口資金とはどんな貸付なのか?

緊急かつ一時的に生活が苦しくなった世帯へ、10万円以内を貸す制度です。生活福祉資金貸付制度の中の1つにあたります。利子はつかず、連帯保証人もいりません。

給料が出るまでのつなぎ、公共料金の滞納分の支払いなどが想定されています。ただし貸付なので、返済は必要です。返せる見込みがあるかどうかも審査されます。なお、コロナ禍に実施された特例貸付は受付を終えています。現在使えるのは通常の貸付です。

住居確保給付金で家賃は補助されるのか?

補助されます。離職や廃業から2年以内の人、本人の責任でない休業などで収入が減った人が対象です。自治体が家賃相当額を、原則として大家や管理会社へ直接振り込みます。

支給は原則3か月です。条件を満たすと延長と再延長ができ、最長で9か月になります。収入と預貯金に上限があり、ハローワークでの求職活動なども求められます。家賃の安い住まいへ移る人向けに、転居費用の補助も設けられました。返済は不要です。

生活保護の申請をためらわなくてよい理由とは?

生活保護の申請は、法律で認められた国民の権利だからです。厚生労働省も同じ趣旨を公式に示しています。働いていても、収入が基準に届かなければ不足分を受け取れます。

「持ち家や車があると無理」と思い込む人は多いです。実際は事情に応じて保有が認められる場合があります。住む場所がない人でも申請できます。窓口は住んでいる地域の福祉事務所です。申請から決定までは原則14日以内とされています。

公的制度の相談先と手続きの流れとは?

制度の名前がわかっても、どこへ行けばよいか迷うところです。入口は、自立相談支援機関と社会福祉協議会の2つと考えてください。どちらも相談は無料です。民間のローンのように当日に入金されるしくみではありません。困りそうだと感じた時点で動くのが得策です。

自立相談支援機関とは何をしてくれる窓口なのか?

仕事、住まい、家計などの困りごとをまとめて聞いてくれる窓口です。生活困窮者自立支援制度にもとづき、全国の自治体に置かれています。名称は「くらしサポートセンター」など地域で違います。

相談員が状況を整理し、使える制度を一緒に探します。住居確保給付金の申請もここで受け付けます。「どの制度に当てはまるかわからない」という段階で行ってかまいません。場所は、市区町村名と「自立相談支援」で検索すると見つかります。

社会福祉協議会への相談で準備する書類とは?

緊急小口資金の相談先は、市区町村の社会福祉協議会です。最初は電話で予約を取ります。その場で持ち物を教えてもらえます。

一般的に求められるのは次の書類です。

  • 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
  • 世帯全員が載った住民票
  • 収入がわかるもの(給与明細、通帳など)
  • 困っている事情がわかるもの(請求書、督促状、離職票など)
  • 振込先の口座がわかるもの、印鑑

必要書類は地域で違います。通帳は記帳してから持参すると、面談が1回で済みやすくなります。

申請から入金までにかかる日数の目安とは?

緊急小口資金は、申請から入金まで数日から1週間ほどが目安です。書類の不備や窓口の混み具合で延びることがあります。ほかの貸付は、1か月前後かかる例もあります。

流れは次のとおりです。

  1. 電話で相談の予約をする
  2. 窓口で面談を受ける
  3. 申請書と必要書類を出す
  4. 審査を受ける
  5. 決定後、口座に振り込まれる

「今日中に必要」という場面には間に合いません。残りの生活費が1週間分を切ったら、すぐ電話をかけてください。食料の提供など、入金までのつなぎを紹介してもらえることもあります。

お金を借りる選択をしてよい場合とは?

売る、働く、待ってもらう、公的な窓口を頼る。ここまで試しても足りない時に、民間の借入が候補に入ります。借りること自体は悪ではありません。ただし向いている状況と向いていない状況があります。判断の基準を先に持っておくと、借りすぎを防げます。

借りて解決するケースと解決しないケースの違いとは?

分かれ目は、返すためのお金が入る日が決まっているかどうかです。来週の給料で返せる一時的な不足なら、借入は有効に働きます。利息も数百円で済みます。

毎月の収入より支出が多い状態では、借りても翌月さらに苦しくなります。返済のために別のところから借り始めたら、借入ではなく相談が必要な段階です。その場合は、公的制度や債務整理の章へ進んでください。

カードローン・キャッシング・質屋の違いとは?

3つは、審査の有無と返せない時の扱いが違います。特徴を表で比べます。

種類 審査 受け取りの早さ 返せない時
カードローン あり 最短で当日の会社もある 延滞として信用情報に記録される
クレジットカードのキャッシング 枠があれば不要 ATMですぐ 同上
質屋 なし(品物の査定のみ) その場で現金 預けた品物を手放して終了

すでに持っているカードにキャッシング枠があれば、新しい申込みはいりません。質屋は、品物を預けて査定額の範囲で借ります。返せなくても品物が流れるだけで、督促はありません。そのかわり利息は月単位でかかり、割高になりがちです。消費者金融などの貸金業者には、年収の3分の1を超えて貸せない決まりがあります。

借りる前に返済総額を計算する方法とは?

利息は「借りた金額×年率÷365×日数」で出せます。50,000円を年18%で30日借りると、50,000×0.18÷365×30で約740円です。短く借りて早く返せば、負担は小さく収まります。

期間が延びると話が変わります。100,000円を年18%で借りて12回で返すと、利息は合計で約10,000円です。「毎月いくら返すか」より「合計でいくら返すか」を見てください。各社の公式サイトにある返済シミュレーションで、申込み前に確認できます。

お金ない時にやってはいけないこととは?

審査に通らない。今日中にほしい。そんな時ほど、「審査なし」「即日」「誰でも」という言葉が目に入ります。ここに挙げる手段は、金融庁や消費者庁が名指しで注意を呼びかけているものです。困った時の連絡先も、先に表でお伝えします。

相談先 電話番号 内容
消費者ホットライン 188 契約トラブル全般
金融庁 金融サービス利用者相談室 0570-016811 ヤミ金融、貸金業の相談
日本貸金業協会 相談・紛争解決センター 0570-051-051 借入や返済の相談
警察相談専用電話 #9110 脅しや違法な取り立て

先払い買取・後払い現金化が危険な理由とは?

形は「商品の売買」でも、中身は高金利の貸付だからです。先払い買取は、商品を送る前に買取代金を受け取ります。あとで「商品を送れない」となると、高額な違約金を請求されます。後払い現金化は、後払いで商品を買わせ、レビュー報酬などの名目で先に現金を渡す手口です。

受け取れるのは数万円です。それに対して、支払う額は大きくふくらみます。金融庁は、こうした業者は無登録のヤミ金融にあたるおそれがあると警告しています。渡した個人情報が悪用されたり、ネット上にさらされたりする被害も報告されています。

SNSの個人間融資や給与ファクタリングとは?

個人間融資は、SNSで「お金貸します」と呼びかける手口です。個人を名乗っていても、実態は登録のない貸金業者という例が多くあります。違法な高金利や、個人情報をもとにした脅しにつながります。

給与ファクタリングは、「給料を受け取る権利を買い取る」と称して現金を渡します。金融庁は、これを貸金業にあたると明言しています。年利に換算すると数百%から千数百%になる例もあります。勤務先への連絡や大声での取り立てといった被害も起きています。会社の制度として導入された給与前払いサービスとは別物です。

クレジットカード現金化や高額報酬の誘いに応じてはいけない理由とは?

カード現金化は、ショッピング枠で買った商品を業者に買い取らせる方法です。受け取れるのは決済額の7〜8割ほどにとどまります。請求は満額で届くため、差額がそのまま損になります。カード会社の規約に反するため、利用停止や残高の一括請求を受けることがあります。

SNSの「高額報酬」「即日現金」「荷物を受け取るだけ」といった募集も同じく危険です。口座やスマホの名義を売る行為は、それ自体が犯罪になります。詐欺の受け取り役にされると、逮捕されるのは応募した本人です。条件がよすぎる話は、連絡を取る前に閉じてください。

状況別に優先すべき行動とは?

立場が違えば、使える窓口も変わります。学生、失業中の人、子育て世帯には、それぞれ専用の支援が用意されています。一般向けの方法より条件がよい場合が多いです。当てはまるものがあれば、借入より先に確認してみてください。

学生でお金ない時に使える手段とは?

最初に行く場所は、大学や専門学校の学生支援窓口です。学校独自の給付や貸付、授業料の延納や分納、食料の配布を行う学校があります。知られていないだけで、使える制度は意外とあります。

家計が急に苦しくなった場合は、日本学生支援機構の奨学金に随時の申込み枠があります。給付型は「家計急変」、貸与型は「緊急採用・応急採用」という名称です。学生ローンに申し込む前に、学校の窓口で相談してください。

失業中・無職の場合に先に申請するものとは?

雇用保険に入っていた人は、ハローワークで基本手当の手続きをします。離職票が届いたら、すぐに出向きましょう。会社都合の退職なら、7日間の待期のあとから支給の対象になります。自己都合の場合は、そこに給付制限の期間が加わります。

雇用保険を受けられない人には、求職者支援制度があります。無料の職業訓練を受けながら、条件を満たせば月10万円の給付金を受け取れます。家賃が心配なら、住居確保給付金も並行して相談してください。

子育て世帯・ひとり親が確認すべき支援とは?

市区町村の子育て支援の窓口で、受け取れていない手当がないかを確認します。児童手当、ひとり親向けの児童扶養手当、医療費の助成などが対象です。引っ越しや離婚のあとは、申請が漏れやすくなります。

小中学生がいる家庭は、就学援助で学用品費や給食費の補助を受けられる場合があります。ひとり親には、母子父子寡婦福祉資金という無利子または低利の貸付もあります。手当の多くは申請した月の翌月分からの支給で、さかのぼっては受け取れません。気づいた日に問い合わせるのが得です。

借金の返済でお金ない時の相談先とは?

生活費が足りない原因が返済にあるなら、節約や追加の借入では解決しません。必要なのは、借金そのものを減らす手続きです。相談したからといって、その場で契約を迫られることはありません。無料で話を聞いてもらえる窓口がいくつもあります。

債務整理とはどんな手続きなのか?

債務整理は、法律にもとづいて借金を減らしたり、支払いを免除してもらったりする手続きです。主な方法は3つあります。

方法 内容 向いている人
任意整理 将来の利息をカットし、3〜5年で分割返済する 安定した収入がある
個人再生 裁判所を通じて借金を大きく減らす 住宅を残したい、借金が多い
自己破産 裁判所の許可で支払い義務を免除してもらう 返済の見込みが立たない

弁護士や司法書士に依頼すると、貸金業者からの督促は止まります。返済が止まっている間に、生活を立て直せます。信用情報に記録が残り、数年間は新しい借入やカードの作成が難しくなります。その点は理解したうえで選びましょう。

法テラスは無料で相談できるのか?

収入と資産が基準以下なら、無料で相談できます。同じ問題について3回まで、弁護士や司法書士と話せます。法テラスは国が設立した法的トラブルの総合案内所です。

依頼する場合の費用を立て替えてもらえる制度もあります。返済は月5,000円程度からの分割です。生活保護を受けている人は、立替金の返済が免除される場合があります。サポートダイヤルは0570-078374です。基準に当てはまるかどうかは、電話で確認できます。

多重債務の相談を受け付ける公的窓口とは?

各地の財務局、自治体の消費生活センター、日本クレジットカウンセリング協会が相談を受け付けています。どこも無料です。状況を聞いたうえで、合う解決方法や専門家を案内してくれます。

どこにかければよいか迷ったら、消費者ホットラインの188が便利です。近くの消費生活センターにつながります。借入先が複数ある人ほど、早く相談したほうが選べる方法は多くなります。借入先と残高のメモを手元に置いてから電話すると、話が早く進みます。

毎月お金ない状態になる原因とは?

今月を乗り切っても、来月また同じ状況になるなら原因は別にあります。多くの場合、浪費よりも、しくみの問題です。固定費、見えない支払い、収入の3点をチェックしてみてください。当てはまる項目が、次に手をつける場所になります。

固定費が収入に対して高すぎないか?

家賃、通信費、保険料、サブスクなどの固定費は、何もしなくても毎月出ていきます。ここが大きいと、食費を削っても追いつきません。

家賃の目安は、手取りの25〜30%ほどです。手取り180,000円なら、45,000〜54,000円が目安になります。固定費の合計が手取りの半分を超えていたら、節約より先に固定費の見直しが必要です。

リボ払い・後払い決済の残高を把握しているか?

リボ払いは、毎月の支払額が一定なので使った実感が薄れます。手数料は年15%前後が一般的です。残高が増えると、支払いの大半が手数料に消えていきます。

後払い決済や分割払いも、件数が増えると合計が見えなくなります。各サービスのアプリや明細で、残高と支払い予定日を一度すべて書き出してみてください。合計額を見て驚く人は少なくありません。その数字が、今月の不足の理由かもしれません。

収入そのものが不足している場合はどうするのか?

固定費を削っても赤字なら、支出ではなく収入の問題です。この場合、やりくりの工夫には限界があります。自分を責める必要はありません。

打てる手は、勤務時間を増やす、時給の高い仕事へ移る、受け取れる手当を申請する、の3つです。自立相談支援機関では、就労の支援と家計の相談を同時に受けられます。体調や家庭の事情で働く時間を増やせないなら、公的制度の利用を前向きに考えてよい状況です。

同じ状況を繰り返さない家計の整え方とは?

原因が見えたら、しくみを少しずつ変えていきます。家計簿を毎日つける必要はありません。月に1回、30分ほどの作業で十分です。効果の大きい順に、収支の確認、固定費の見直し、備えの積立と進めましょう。

1か月の収支を書き出す手順とは?

通帳、カードの明細、決済アプリの履歴を開きます。過去1か月の出費を、ざっくり分類して合計するだけです。

  1. 手取り収入を書く
  2. 固定費(家賃、通信、保険、サブスク、返済)を合計する
  3. 変動費(食費、日用品、交際費、その他)を合計する
  4. 収入から2と3を引く

10円単位まで合わせなくてかまいません。使途不明金の大きさがわかれば十分です。コンビニ、自販機、少額の課金が、想像以上にふくらんでいることがあります。

見直しの効果が大きい固定費とは?

効果が大きいのは、通信費、保険料、サブスク、住居費です。1回の手続きで、その後ずっと支出が下がります。

大手キャリアから格安プランへ変えると、月3,000〜5,000円ほど下がる例があります。月3,000円の削減は、年間で36,000円の収入増と同じ意味を持ちます。使っていないサブスクは今日解約できます。保険は内容の重複を確認します。住居費は、更新のタイミングで家賃交渉や住み替えを検討します。

生活防衛資金はいくら貯めればよいのか?

目安は生活費の3〜6か月分です。月150,000円で暮らす人なら、450,000〜900,000円になります。病気や失業で収入が止まっても、公的制度の入金まで持ちこたえられる金額です。

いきなり目指すと続きません。最初の目標は10,000円、次に1か月分と段階を踏みます。給料日に自動で別口座へ移す設定にすると、意志の力に頼らず貯まります。月3,000円からでも、1年で36,000円の備えになります。

お金ない時によくある質問

ここまでの内容で触れきれなかった疑問に答えます。審査のこと、家族や職場に知られるかどうか、食べ物や気持ちの面での困りごとです。検索してもはっきりした答えが見つかりにくいものを選びました。

審査なしで借りられるところはあるのか?

正規の貸金業者で、審査のないところはありません。貸金業法で、返済能力の調査が義務づけられているためです。「審査なし」「ブラックでも可」とうたう業者は、無登録のヤミ金融と考えてください。

審査なしで現金を得られる正規の方法は、質屋と不用品の売却です。業者が登録されているかは、金融庁の「登録貸金業者情報検索サービス」で調べられます。登録番号を名乗っていても、検索で出てこなければ利用しないでください。

緊急小口資金の申請が通らないのはどんな場合か?

通らない主な理由は、返済の見込みが立たない場合です。収入のあてがまったくないと、貸付より生活保護が適切と判断されます。借金の返済にあてる目的も対象外です。

生活保護を受給中の人や、ほかの公的給付でまかなえる人も、原則として対象になりません。住民票の住所と実際の住まいが違うと、手続きが進まないことがあります。断られた場合は、ほかに使える制度を窓口で聞いてください。自立相談支援機関につないでもらえます。

家族や職場に知られずに公的制度を利用できるのか?

職場に連絡がいくことは、基本的にありません。民間ローンのような在籍確認の電話もないのが通常です。

同居の家族に隠すのは難しいです。生活福祉資金の貸付や生活保護は世帯単位で審査されます。同居家族の収入も確認の対象になります。生活保護では、別居の親族へ援助できるかを問い合わせる「扶養照会」があります。DVや長年の音信不通などの事情があれば、照会を控えてもらえます。事情は申請の時に伝えてください。

食べるものが買えない時に頼れる場所はあるのか?

あります。フードバンクや、社会福祉協議会の食料支援が代表的です。米、缶詰、レトルト食品などを無料で受け取れます。子どもがいる家庭は、地域の子ども食堂も利用できます。

個人からの申込みを直接受けないフードバンクもあります。その場合は、自立相談支援機関や社会福祉協議会を通じて依頼します。「今日食べるものがない」と伝えれば、当日や翌日に対応してもらえる地域もあります。遠慮せず、電話でそのまま話してください。

お金の不安で眠れない時はどこに相談すればよいのか?

「よりそいホットライン」に電話できます。番号は0120-279-338です。24時間、通話料無料で、暮らしの困りごと全般を聞いてもらえます。

お金の心配が続くと、判断力も体力も落ちます。眠れない、食欲がない状態が2週間ほど続くなら、心療内科や自治体の保健センターにも相談してください。医療費が心配な人向けに、無料低額診療事業を行う医療機関もあります。話すことで状況が整理され、次の手が見えやすくなります。

まとめ

お金ない時は、確認、連絡、現金の用意、公的な窓口への相談の順で動きます。残高と期限を書き出す。払えない先へ期日前に知らせる。売る、働く、待ってもらうを先に試す。借りるのは、返す日が決まっている時だけにします。「審査なし」をうたう手段には近づかないでください。

自治体によっては、物価高への対策として独自の給付金や商品券を配っています。国の制度と違い、広報紙や公式サイトでしか案内されないものもあります。住んでいる市区町村名と「給付金」で検索してみてください。今日できることは2つです。残高と支払日をメモに書き出す。期日がいちばん近い支払い先に電話を1本かける。そこから状況は動き始めます。

参考文献

  • 「生活福祉資金貸付制度」-「厚生労働省」
  • 「生活保護制度」-「厚生労働省」
  • 「生活福祉資金貸付制度について」-「東京都福祉局」
  • 「生活福祉資金貸付事業」-「東京都社会福祉協議会」
  • 「新たな手口のヤミ金融に注意!「#個人間融資」「後払い(ツケ払い)現金化」「先払い買取現金化」」-「政府広報オンライン」
  • 「商品の買取りをうたって高額な違約金を請求する悪質な業者にご注意ください!」-「金融庁」
  • 「給与の買取りをうたった違法なヤミ金融にご注意ください!」-「金融庁」
  • 「ファクタリングの利用に関する注意喚起」-「金融庁」
  • 「金融サービス利用者相談室」-「金融庁」
  • 「違法な貸付(ファクタリング等)や悪質な金融業者にご注意ください!」-「消費者庁」
  • 「悪質な金融業者にご注意!」-「日本貸金業協会」
  • 「国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」-「日本年金機構」
  • 「労働基準法」-「e-Gov法令検索」