結婚式のお金がない…自己負担いくら?貯金なしで挙げる7つの方法

結婚式のお金がない…自己負担いくら?貯金なしで挙げる7つの方法 マネーコラム

「結婚式のお金がない」と検索したとき、頭の中にあるのは「本当に挙げられるのか」という不安だと思います。式場見学で見た見積もりの数字に、驚いた人も多いはずです。ただ、結婚式の費用は全額を自分たちで用意するものではありません。ご祝儀や親の援助を引いた「自己負担額」で考えると、景色が変わります。

この記事では、結婚式のお金がないときに知っておきたいことを順番に整理します。足りない金額の出し方、支払いのタイミング、費用を抑える7つの方法、ローンや補助金の使いどころまで扱います。読み終えるころには、自分たちがどの選択を取るべきか判断できる状態になっています。

  1. 結婚式のお金がないとは?まず「いくら足りないか」を確かめる
    1. 結婚式の総額平均298.6万円の内訳
    2. 自己負担額の計算式(総額−ご祝儀−親の援助)
    3. 人数別に見ると自己負担はどう変わる?
  2. 結婚式の費用はいつ払う?前払いが苦しい理由とは
    1. 申込金・中間金・最終金の3段階
    2. ご祝儀は式の後に入るという「順番のズレ」
    3. 後払い・ご祝儀払い・カード払いができる会場の見分け方
  3. お金がなくても結婚式を挙げる7つの方法
    1. 1. 少人数・家族婚で総額そのものを下げる
    2. 2. 挙式のみ、または会費制パーティーにする
    3. 3. 平日・オフシーズン・仏滅などの日取りで割引を受ける
    4. 4. 格安パックプランとブライダルフェア特典を使う
    5. 5. 衣装・引出物・ペーパーアイテムを持ち込む(持ち込み料の確認が前提)
    6. 6. 料理・写真・装花はランクを決めてから見積もりを取る
    7. 7. レストランウエディング・1.5次会に切り替える
  4. 貯金ゼロからいくら貯めれば足りる?期間の逆算
    1. 最初に決めるのは「自己負担額の目標」
    2. 月々の貯金額と挙式時期の逆算方法
    3. 貯金が進まないときに見直す支出
  5. 親の援助とご祝儀はどこまで当てにしていい?
    1. 親からの援助の相場と切り出し方
    2. ご祝儀総額の見込み方(人数×関係別相場)
    3. ご祝儀を支払いに充てるときの注意点
  6. ブライダルローンはやめたほうがいい?利息と返済例
    1. ブライダルローンとカードローンの違い
    2. 120万円を年7%で借りた場合の返済シミュレーション
    3. ご祝儀で繰上返済する前提での使い方
  7. 結婚新生活支援事業とは?結婚式には使える?
    1. 対象になるのは住居費・引越費(結婚式費用は対象外)
    2. 上限30万円・60万円の条件(年齢・所得・年度)
    3. 申請期限と居住自治体での確認方法
  8. 見積もりが契約後に上がる理由とは?
    1. 増額しやすい項目(衣装・料理・写真)
    2. 「今日決めれば割引」への対応
    3. 契約前に確定させておく3項目
  9. 結婚式をしない・延期する選択は後悔する?
    1. フォトウエディングだけにする場合の費用感
    2. 入籍だけ先に済ませて式は後日にする考え方
    3. 延期を決めるときの判断基準
  10. お金の不安をパートナー・両家とどう話す?
    1. 「挙げたい」「挙げたくない」の温度差の整理方法
    2. 両家で費用分担を話し合うタイミング
    3. 決めた予算を守るためのルール
  11. 結婚式のお金がない人からよくある質問
    1. 貯金がゼロでも結婚式場と契約できますか?
    2. ご祝儀だけで結婚式の費用はまかなえますか?
    3. 親に援助を頼むのは恥ずかしいことですか?
    4. ブライダルローンの審査は厳しいですか?
    5. 結婚新生活支援事業は結婚式の費用に使えますか?
  12. まとめ
    1. 参考文献

結婚式のお金がないとは?まず「いくら足りないか」を確かめる

「お金がない」と感じていても、実際にいくら足りないのかを計算した人は少数です。総額と自己負担額は別物です。この違いを知るだけで、不安の大きさはかなり変わります。まずは数字の全体像から見ていきます。

結婚式の総額平均298.6万円の内訳

リクルートブライダル総研の「結婚マーケット調査2025」によると、挙式と披露宴を両方行った場合の費用総額は全国平均で298.6万円です。この数字だけを見ると、手が出ないと感じるかもしれません。ただし、これは招待人数57.2人という平均的な規模での金額です。

内訳を見ると、大きな割合を占めるのは料理と飲み物、衣装、会場費です。つまり、人数と衣装と料理を調整すれば総額は大きく動きます。298.6万円は固定の値段ではありません。あくまで「平均的な選択をした人たちの平均」です。

費目の例 費用が動く要因
料理・飲み物 人数とコース内容
衣装 ドレスの点数とブランド
会場費・挙式料 会場タイプと日取り
写真・ビデオ 撮影範囲とアルバムの有無
装花・演出 会場装飾の規模

自己負担額の計算式(総額−ご祝儀−親の援助)

ここが最も重要なポイントです。結婚式の自己負担額は、次の式で決まります。

総額 − ご祝儀の見込み額 − 親からの援助額 = 自己負担額

同じ調査では、ご祝儀総額の平均は187.1万円でした。自己負担額の平均は158.9万円で、最も多い層は100万円から200万円です。総額298.6万円と自己負担158.9万円では、印象がまったく違います。

自分たちの数字を出すには、招待予定の人数を書き出すところから始めます。関係性ごとの相場を掛ければ、ご祝儀の見込み額が出ます。そこから親の援助の有無を確認すれば、足りない金額が見えます。

人数別に見ると自己負担はどう変わる?

人数を減らせば総額は下がります。ただし、ご祝儀も同時に減る点を忘れてはいけません。自己負担の「金額」と「割合」は別の動きをします。

規模の目安 総額の目安 ご祝儀の目安 自己負担の目安
親族のみ約10名 150万円台 約116万円 約50万円
一般的な約60名 約298万円 約187万円 約159万円

親族のみの少人数では、自己負担は50万円前後に収まります。親族はご祝儀の単価が高いためです。「人数を減らすなら親族中心に」という考え方が、自己負担を抑える基本になります。

一方で、友人を多く招くほどご祝儀の単価は下がります。人数を増やしても自己負担がそれほど増えないケースもあれば、逆に膨らむケースもあります。ゲストの構成まで含めて計算することが大切です。

結婚式の費用はいつ払う?前払いが苦しい理由とは

お金がない人にとって、金額以上に苦しいのが「払うタイミング」です。ご祝儀は結婚式の当日に受け取ります。ところが、支払いの多くは式の前に発生します。この順番のズレが、貯金なしの人を追い詰めます。

申込金・中間金・最終金の3段階

結婚式の支払いは、一般的に3回に分かれます。契約時の申込金、準備中の中間金、そして最終金です。

支払い タイミング 金額の目安
申込金(内金) 会場との契約時 5万〜20万円程度
中間金 式の数か月前(会場による) 総額の一部
最終金 式の1週間前まで 残額の全て

最終金は、多くの会場で式の1週間前までに現金や振込で支払います。つまり、ご祝儀を受け取る前に総額のほぼ全てを払うのが基本です。ここを知らずに契約すると、直前に資金が足りなくなります。

ご祝儀は式の後に入るという「順番のズレ」

自己負担が159万円だったとしても、前払いなら一時的に298万円が必要になります。ご祝儀の187万円が手元に入るのは式当日か翌日です。この差額をどう埋めるかが、お金がない人の最大の課題になります。

順番のズレを埋める手段は3つです。一時的に貯金や親の援助で立て替える。ご祝儀後に払える会場を選ぶ。もしくは短期のローンでつなぐ。どれを選ぶかで、準備の進め方が変わります。

後払い・ご祝儀払い・カード払いができる会場の見分け方

「ご祝儀払い」や「後払い」に対応した会場は存在します。ただし、対応している会場は多数派ではありません。契約前に必ず確認が必要です。

見分け方はシンプルです。ブライダルフェアや見学の場で、「最終金の支払日はいつですか」「ご祝儀での支払いはできますか」と直接聞きます。支払い条件を確認せずに契約しないことが鉄則です。

クレジットカード払いに対応していれば、引き落としを式の後にずらせる場合もあります。カードの限度額と締め日を事前に確認しておきましょう。分割払いにすると手数料が発生する点にも注意が必要です。

お金がなくても結婚式を挙げる7つの方法

自己負担額と支払い時期がわかったら、次は総額を下げる工夫です。ここでは効果が大きい順に7つの方法を並べます。全部やる必要はありません。自分たちが譲れない部分を残し、それ以外を削る考え方が基本です。

1. 少人数・家族婚で総額そのものを下げる

最も効果が大きいのは、人数を絞ることです。料理、飲み物、引出物、席次表、テーブル装花は、すべて人数に比例して増えます。ゲストを60人から20人に減らせば、これらの費用は約3分の1になります。

親族中心の家族婚なら、前の章で見たとおり自己負担は50万円前後に収まります。「誰に見てほしいか」を先に決めると、人数は自然に定まります。友人には後日、会費制の食事会で報告する形も選べます。

2. 挙式のみ、または会費制パーティーにする

披露宴をやめて挙式だけにすると、費用は大幅に下がります。挙式料はチャペルで15万〜30万円、人前式や神前式で10万〜25万円が目安です。衣装と写真を加えても、50万円以内に収まるケースが多いです。

会費制パーティーも有効です。ゲストからは1万〜2万円の会費を受け取り、その範囲で料理や会場を組みます。ご祝儀を辞退する代わりに、ゲストの負担も軽くなります。北海道では会費制が主流で、全国的にも受け入れられやすい形式です。

3. 平日・オフシーズン・仏滅などの日取りで割引を受ける

同じ会場でも、日取りによって金額は変わります。人気が集中する春と秋の土日は定価です。逆に、平日、真夏や真冬、仏滅の日は割引が設定されていることがあります。

割引の幅は会場によって異なりますが、数十万円単位で下がることも珍しくありません。ゲストの都合を優先するなら、日曜の午後や祝日の翌日など、少しずらすだけでも効果があります。日取りに強いこだわりがないなら、最初に検討したい節約策です。

4. 格安パックプランとブライダルフェア特典を使う

式場には、少人数向けや挙式のみのパックプランがあります。必要な項目が最初から組まれているため、追加費用が読みやすい点が利点です。相場より安い設定になっていることも多いです。

ブライダルフェアには、来場特典や成約特典が付きます。衣装のグレードアップ無料や、料理の試食などが代表的です。ただし、その場で契約を迫られても即決は避けてください。特典は「後日でも有効か」を確認してから比較検討するのが安全です。

5. 衣装・引出物・ペーパーアイテムを持ち込む(持ち込み料の確認が前提)

会場提携の衣装店や引出物は、外部より高い価格設定になっていることがあります。外部で購入したり手作りしたりすれば、費用を抑えられます。招待状や席次表は、自作するカップルも増えています。

ただし、多くの会場では持ち込み料がかかります。ドレス1着で数万円、引出物は1個あたり数百円といった設定です。持ち込み料を含めて本当に安くなるかを計算してから決めましょう。持ち込み自体を禁止している会場もあるため、契約前の確認が欠かせません。

6. 料理・写真・装花はランクを決めてから見積もりを取る

最初の見積もりは、最低ランクで作られていることが多いです。打ち合わせが進むにつれて、料理や写真のランクを上げたくなります。これが見積もりを膨らませる主な原因です。

対策は、契約前に「どのランクにするか」を決めてしまうことです。料理は試食して納得できる最低ラインを選ぶ。写真は撮影範囲を絞る。装花は高砂だけ手厚くする。ランクを固定してから見積もりを出してもらえば、後からの増額を防げます。

7. レストランウエディング・1.5次会に切り替える

専門式場やホテルでなく、レストランを貸し切る形式です。会場費が抑えられ、料理の質も保ちやすいのが特徴です。挙式は近くのチャペルや人前式で済ませ、食事会をレストランで行う組み合わせが多く見られます。

1.5次会は、披露宴と二次会の中間のような形式です。会費制が中心で、カジュアルな雰囲気で進みます。「きちんとした場は用意したいが、披露宴ほどの費用はかけられない」という人に向いています。

貯金ゼロからいくら貯めれば足りる?期間の逆算

節約策で総額を下げても、自己負担がゼロになるわけではありません。貯金がない状態なら、いくらを、いつまでに貯めるかを決める必要があります。目標は「平均」ではなく、自分たちの数字で立てます。

最初に決めるのは「自己負担額の目標」

貯金の目標を「300万円」と置くと、現実味がなくて挫折します。目標にするのは自己負担額です。自己負担額の平均は158.9万円ですが、少人数なら50万円台、挙式のみなら30万円台も可能です。

まず、希望する形式で総額を見積もります。次にご祝儀の見込みを引きます。残った金額が貯金の目標です。目標が具体的な金額になると、達成までの道筋が見えます。前払いに備えるなら、一時的な立て替え分も含めて考えておきます。

月々の貯金額と挙式時期の逆算方法

目標額が決まれば、期間は逆算できます。たとえば自己負担80万円を目標にする場合、2人で月5万円ずつ貯めれば8か月で届きます。月3万円ずつなら約13か月です。

目標額 2人で月6万円 2人で月10万円
50万円 約9か月 5か月
80万円 約14か月 8か月
150万円 25か月 15か月

この表を基に、挙式時期を決めます。「時期ありき」ではなく「貯まる時期ありき」で日取りを決めると、無理がありません。会場の予約は1年前から埋まり始めるため、逆算した時期から探し始めると間に合います。

貯金が進まないときに見直す支出

貯金が続かない場合、原因の多くは支出の把握不足です。まず1か月だけ、2人の支出をすべて記録します。固定費、食費、交際費、サブスクリプションを分けて書き出します。

見直しやすいのは固定費です。通信費のプラン変更や、使っていない有料サービスの解約は効果が続きます。結婚式用の口座を別に作り、給料日に自動で振り替える設定にすれば、意思の力に頼らず貯まります。

親の援助とご祝儀はどこまで当てにしていい?

貯金だけで自己負担を賄えない場合、頼りになるのが親の援助とご祝儀です。ただし、どちらも「確定した収入」ではありません。当てにしすぎると、あとで計画が崩れます。見込み方と注意点を整理します。

親からの援助の相場と切り出し方

親から結婚費用の援助を受けるカップルは多数派です。金額は家庭によって幅があり、数十万円から200万円を超えるケースまであります。援助がある前提で計画を立てるのは危険ですが、聞かずに諦めるのも損です。

切り出し方は、正直に状況を伝えるのが一番です。「結婚式を挙げたいが、自己負担が〇〇万円になりそう」と数字を示します。援助をお願いするのではなく、状況を共有する形にすると、親も答えやすくなります。両家で援助額に差が出る場合は、費用分担の話し合いに影響するため、早めに把握しておきます。

お父さん、お母さんへ

結婚式の準備を進めていて、費用の見通しが出てきました。
親族中心で30人ほどの式にする予定で、総額は約180万円です。
ご祝儀を引くと、自分たちの負担は70万円ほどになる見込みです。
貯金で半分は用意できますが、残りの目処が立っていません。
もし可能であれば、一度相談に乗ってもらえないでしょうか。

ご祝儀総額の見込み方(人数×関係別相場)

ご祝儀は、関係性ごとの相場に人数を掛けて見込みます。目安は次のとおりです。

関係性 1人あたりの目安
友人・同僚 3万円
上司・先輩 3万〜5万円
親族 平均7.6万円前後

たとえば友人20人、上司2人、親族10人なら、60万円+8万円+76万円で約144万円です。親族の割合が高いほどご祝儀総額は増えます。夫婦や家族で出席する場合は1人3万円にならないため、実際の見込みは少し低めに置くと安全です。

ご祝儀を支払いに充てるときの注意点

ご祝儀を最終金の支払いに充てるには、後払いかご祝儀払いに対応した会場が必要です。前払いの会場では、いったん全額を用意しなければなりません。ここは前の章で確認したとおりです。

もう1つの注意点は、ご祝儀は見込みより減ることがある点です。急な欠席や、想定より少ない金額も起こります。見込み額の8割程度で計画を組むと、当日の不足に慌てずに済みます。ご祝儀の一部を新生活費に回す予定なら、その分も引いておきます。

ブライダルローンはやめたほうがいい?利息と返済例

「借金して結婚式を挙げるのはどうなのか」という迷いは、多くの人が抱えます。答えは、返済計画が立つなら選択肢の1つ、立たないなら避けるべき、です。判断材料になる数字を見ていきます。

ブライダルローンとカードローンの違い

ブライダルローンは、結婚に関する費用に使い道を限定したローンです。式場への支払いだけでなく、指輪や新婚旅行、新生活の家具に使える商品もあります。使い道が限定される代わりに、金利はカードローンより低めに設定されています。

一方、カードローンは使い道が自由です。審査が早く、限度額内なら何度でも借りられます。ただし金利は高めです。結婚式の資金なら、まずブライダルローンを検討し、つなぎの短期資金にはカードローンを考えるのが一般的な順序です。

項目 ブライダルローン カードローン
使い道 結婚関連に限定 自由
金利の傾向 低め 高め
審査 見積書などの書類が必要 比較的簡単
融資までの期間 数日〜数週間 即日のことも

120万円を年7%で借りた場合の返済シミュレーション

JCBが公開している例では、年7.00%のブライダルローンで120万円を借り、毎月3万円と利息を返済する形が示されています。この条件だと、返済期間は40か月です。利息の総額は、条件によりますが10万円台になります。

数字にすると、「借りるのは怖い」という感覚が「月3万円と少しなら払える」という判断に変わります。返済額を月の家計に落とし込んで考えることが大切です。逆に、月3万円が苦しいなら、借入額を減らすか形式を見直す必要があります。

ご祝儀で繰上返済する前提での使い方

ブライダルローンを賢く使う人は、ご祝儀で繰上返済をする前提で借ります。JCBの例では、2年後に残額を一括で繰上返済すると、約23,000円の利息を減らせる計算です。ご祝儀が入った直後に返せば、利息はさらに小さくなります。

つまり、ブライダルローンは「長期の借金」ではなく「ご祝儀までのつなぎ」として使うのが基本です。式後すぐに返す予定なら、無利息期間があるプランを選ぶと利息をほぼゼロにできます。リクルート提携の立て替えプランなど、利用開始から数か月は利息がかからない商品もあります。

結婚新生活支援事業とは?結婚式には使える?

補助金の話は、期待と誤解が入り混じりやすい部分です。結婚新生活支援事業は、国が自治体を通じて新婚世帯を支援する制度です。ただし、結婚式そのものの費用は対象になりません。何に使えるのかを正確に押さえます。

対象になるのは住居費・引越費(結婚式費用は対象外)

結婚新生活支援事業の補助対象は、新生活に関する費用です。具体的には、住宅の購入費、賃貸の家賃や敷金礼金、仲介手数料、引越費用が中心です。自治体によっては、家電や家具の購入費を含める場合もあります。

結婚式や披露宴の費用は対象に含まれません。ただし、住居費が補助で浮けば、その分を結婚式に回せます。「結婚式に使える補助金」ではなく「結婚式に回せる余裕を作る補助金」と理解しておくと正確です。

上限30万円・60万円の条件(年齢・所得・年度)

令和8年度の補助額は、多くの自治体で上限30万円です。婚姻日時点で夫婦ともに29歳以下なら、上限が60万円に上がります。年齢要件は39歳以下とする自治体が多く、49歳以下まで広げている自治体もあります。

所得の要件もあります。夫婦の合計所得が500万円未満というのが一般的な基準です。年収換算では650万円前後が目安になります。「若い」「所得が一定以下」の夫婦ほど手厚い制度だと覚えておいてください。

主な要件 一般的な内容
年齢 婚姻日に夫婦とも39歳以下(自治体により異なる)
所得 夫婦の合計所得500万円未満
補助上限 30万円、29歳以下は60万円
対象経費 住宅費・家賃・引越費など

申請期限と居住自治体での確認方法

この制度は、すべての自治体で実施されているわけではありません。実施の有無、上限額、申請期限は自治体ごとに違います。令和8年度の申請期限は、令和9年2月から3月に設定している自治体が多いです。予算がなくなり次第終了する場合もあります。

確認方法は、「〇〇市 結婚新生活支援事業」で検索するのが確実です。住む予定の自治体のこども政策課や子育て支援課が窓口になっています。入籍前に確認しておけば、住まい探しの判断にも使えます。

見積もりが契約後に上がる理由とは?

節約策を実行しても、見積もりが後から膨らんでは意味がありません。ゼクシィの調査では、契約時から金額が上がった人が78.8%にのぼります。ほとんどの人が経験する「増額」の仕組みを知っておけば、防ぐことができます。

増額しやすい項目(衣装・料理・写真)

金額アップにつながった項目の上位は、衣装67.8%、料理67.1%、写真・ビデオ47.5%です。装花44.8%、飲み物32.7%と続きます。この5つで、増額の大半を占めます。

理由は共通しています。最初の見積もりは最低ランクで組まれ、打ち合わせで実物を見るとグレードを上げたくなるからです。「どこで増えるか」を知っていれば、そこだけ意識して守れます。

「今日決めれば割引」への対応

見学の場で、「本日ご成約なら割引します」「この日は人気で来週には埋まります」と言われることがあります。これは営業の常套手段です。割引に惹かれて契約すると、条件を確認しないまま進みます。

対応は1つです。「一度持ち帰って検討します」と伝えます。本当に価値のある特典なら、後日でも交渉の余地があります。予算に限りがある人ほど、自分たちのペースで決めるべきです。

契約前に確定させておく3項目

増額を防ぐには、契約前に3つの項目を固めておきます。料理のランク、衣装の点数とランク、写真の撮影範囲です。この3つを決めた状態で見積もりを出してもらいます。

さらに、持ち込みの可否と持ち込み料、最終金の支払日、キャンセル料の発生時期も確認します。これらを書面で残しておけば、あとから「聞いていない」という事態を避けられます。契約書と見積書は必ず控えを受け取ってください。

結婚式をしない・延期する選択は後悔する?

ここまで読んで、「それでも今は厳しい」と感じる人もいると思います。その場合、結婚式をしない、あるいは延期するという選択もあります。これは逃げではありません。費用を理由に無理な式を挙げるより、納得できる形を選ぶほうが後悔は少ないです。

フォトウエディングだけにする場合の費用感

フォトウエディングは、衣装を着て写真だけを撮る形式です。スタジオ撮影なら5万〜15万円、ロケーション撮影でも10万〜30万円が目安です。披露宴の10分の1以下の費用で、「特別な衣装を着る」という結婚式の核心部分は叶います。

親族への報告を兼ねて、撮影後に食事会を組み合わせる人も多いです。写真が残れば、後から見返す形は結婚式と変わりません。予算の上限が明確な人には、最も現実的な選択肢です。

入籍だけ先に済ませて式は後日にする考え方

入籍と結婚式は別のものです。先に入籍して新生活を始め、貯金ができてから式を挙げる「あと式」を選ぶ人もいます。1年後や2年後の結婚式でも、ゲストは祝ってくれます。

この方法の利点は、生活基盤を先に整えられることです。前の章の補助金は入籍後の住居費に使えるため、あと式との相性が良いです。子どもが生まれてから家族3人で式を挙げるケースも増えています。

延期を決めるときの判断基準

延期すべきかどうかは、3つの基準で判断できます。1つ目は、ローンなしで自己負担を用意できるかです。2つ目は、返済があっても新生活の家計が回るかです。3つ目は、2人の意見が一致しているかです。

3つのうち2つ以上に「いいえ」がつくなら、延期を真剣に検討する段階です。延期は「やめる」ではなく「時期を選ぶ」ことです。準備期間が延びれば、貯金も選択肢も増えます。

お金の不安をパートナー・両家とどう話す?

結婚式のお金の問題は、金額そのものより「話し合えないこと」で悪化します。片方が挙げたい、片方は慎重、という温度差は珍しくありません。数字を共有し、決めごとを作ることで、対立は減らせます。

「挙げたい」「挙げたくない」の温度差の整理方法

温度差を整理するには、まず「なぜ挙げたいのか」「なぜ迷うのか」を言葉にします。挙げたい側は、親に見せたい、衣装を着たい、友人に感謝を伝えたいなど理由があります。迷う側は、費用、準備の負担、人前に立つ抵抗感などがあります。

理由を書き出すと、対立点が「式を挙げるか否か」ではないと気づくことがあります。「親に見せたい」が目的なら家族婚で叶い、「衣装を着たい」ならフォトウエディングで叶います。目的に合う形式を探すと、2人の落としどころが見つかります。

両家で費用分担を話し合うタイミング

費用の分担は、会場を決める前に話すのが理想です。人数の比率で分けるのか、折半にするのか、新郎新婦が全額負担するのか。決め方はいくつかあります。

親の援助がある場合は、両家で金額に差が出ることもあります。差があること自体は問題ではなく、隠すことが問題になります。顔合わせの場で、新郎新婦が主体となって「こう考えています」と説明すると、両家とも納得しやすいです。

両家の皆さまへ

結婚式の費用について、2人で相談した内容をお伝えします。
会場費と衣装は2人で負担し、料理と引出物はゲストの人数比で両家に分けたいと考えています。
現時点の見積もりでは、総額約200万円、うち2人の負担が120万円ほどです。
ご意見があれば遠慮なくお聞かせください。

決めた予算を守るためのルール

予算は決めるだけでは守れません。打ち合わせのたびに、上げたくなる誘惑が来るからです。守るためのルールを、2人で先に決めておきます。

たとえば、「増額は1項目につき5万円まで」「増やしたい項目があれば、別の項目を削る」といった決め方です。上限額と、上限を超えたときの対処を最初に決めておくと、打ち合わせでの迷いが減ります。見積書の更新版が届くたびに、2人で差額を確認する習慣も効果的です。

結婚式のお金がない人からよくある質問

ここまでの内容で拾いきれなかった疑問をまとめます。契約、ご祝儀、親への相談、ローン、補助金について、よく聞かれる質問に答えます。迷っている部分の確認に使ってください。

貯金がゼロでも結婚式場と契約できますか?

契約自体は可能です。契約時に必要なのは申込金だけで、多くの会場で5万〜20万円程度です。ただし、最終金は式の前に払うのが基本です。

貯金ゼロで契約するなら、最終金までに資金を用意できる見通しが必要です。ご祝儀払いや後払いに対応した会場を選ぶか、ローンで一時的につなぐ計画を先に立ててから契約してください。

ご祝儀だけで結婚式の費用はまかなえますか?

平均的な規模では難しいです。総額298.6万円に対し、ご祝儀総額の平均は187.1万円です。約110万円が不足します。

ただし、親族中心の少人数なら、ご祝儀で総額の7割前後を賄えるケースがあります。会費制にして、会費の範囲で料理と会場を組めば、自己負担をほぼゼロにすることも可能です。形式次第で答えが変わる質問です。

親に援助を頼むのは恥ずかしいことですか?

恥ずかしいことではありません。結婚費用に親や親族からの援助を受けるカップルは多数派です。親の側も、聞かれなければ言い出しにくいと感じていることがあります。

大切なのは、頼み方です。数字を示して状況を共有する形なら、親も判断しやすくなります。援助が難しいと言われた場合も、計画を見直せばよいだけです。聞かずに諦めるほうが、あとで悔いが残ります。

ブライダルローンの審査は厳しいですか?

一般的なカードローンより、審査に時間がかかる傾向があります。見積書や婚姻を証明する書類の提出を求められるためです。安定した収入があり、他の借入が少なければ通る可能性は十分あります。

審査には数日から数週間かかります。最終金の支払日から逆算して、1か月以上前には申し込むのが安全です。融資が間に合わないと、契約が守れなくなります。

結婚新生活支援事業は結婚式の費用に使えますか?

使えません。対象は住宅の取得費、家賃、敷金礼金、引越費用などの新生活に関する費用です。挙式や披露宴の費用は対象外です。

ただし、住居費が補助で軽くなれば、その分を結婚式に回せます。自治体によって実施の有無や上限額が違うため、住む予定の自治体のページで確認してください。令和8年度の申請期限は自治体ごとに異なります。

まとめ

結婚式のお金がないという悩みは、総額ではなく自己負担額で考えた瞬間に小さくなります。さらに、払うタイミングと減らす方法を知れば、選択肢は1つではないことがわかります。挙げる、形を変えて挙げる、時期をずらす。どれも正しい判断です。

今日できることは2つあります。1つは、招待したい人を書き出してご祝儀の見込みを計算することです。もう1つは、気になる会場に「最終金の支払日」と「ご祝儀払いの可否」を問い合わせることです。この2つが揃えば、足りない金額と埋め方が具体的になります。数字が出れば、パートナーとも両家とも、同じ地図を見て話せます。

参考文献

  • 「結婚マーケット調査2025」-リクルートブライダル総研
  • 「ゼクシィ結婚トレンド調査2024」-リクルートブライダル総研
  • 「『お金がなくて心配……』少ない資金で結婚式を挙げる方法」-ゼクシィ
  • 「令和8年度結婚新生活支援事業について」-船橋市公式ホームページ
  • 「【令和8年度】結婚新生活支援事業」-横須賀市
  • 「ブライダルローンとは?結婚式費用が足りないときの賢い借り方と注意点」-JCB
  • 「結婚式の費用相場はいくら?内訳・自己負担額・人数別シミュレーションまで解説」-みんなのウェディングニュース